喫煙は寿命を10年縮める!

喫煙により癌のリスクが高まるのはもはや常識ですが、それではそれによってどれくらい寿命が縮む可能性があるのか、という研究です。

研究によると、「喫煙者は男性で約8年、女性で約10年も非喫煙者に比べて寿命が短くなる。」という衝撃的な事実が明らかになりました。もちろん喫煙者でも100歳を超えて長生きする方も稀におれれる訳ですが、平均値でこの数字はかなり大きいと思います。一時的なストレス解消を目的に喫煙することは、自らの寿命を大幅に縮めてしまう自殺行為であることを喫煙者は自覚すべきです。

また、注目すべきなのは、「喫煙習慣があっても35歳以前に禁煙して喫煙習慣がなくなった場合は喫煙者にみられるほとんど全てのリスクに関して影響がなくなっている。」という指摘です。これは喫煙リスクは時間とともに低減していくことも示しています。喫煙者であっても直ちに禁煙すれば、健康的に生きられるわけです。

個人的なことですが、私は喫煙者でしたが28歳の時に思い立って禁煙しました。当初イライラするなど困難もありましたが、食べ物や空気が美味しく感じられるなどメリットの方が上回りなんとか禁煙に成功しました。今となっては、あの時禁煙して本当に良かったな、と心から思っています。

喫煙が健康に及ぼすマイナスは肺がんを始め、さまざまな臓器のがんの発症率の増加、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などがよく知られており、こうした疾患の発症の結果として非喫煙者よりも短命になる可能性が高いことはこれまでにも各国の研究で知られていましたが、財団法人放射線影響研究所広島研究所の坂田律研究員らの研究チームが、BMJ2012年10月25日オンライン版に発表した研究で、日本人の場合、喫煙習慣は寿命を約10年縮めてしまうことが明らかになりました。

この研究では広島と長崎に在住する男性27.311人女性40.662人(1920年から1945年までに生まれた人々、平均は1933年.昭和8年生まれ)を対象に平均23年継続して喫煙習慣と生存状況の関係を分析しました。男性喫煙者は平均1日23本、女性喫煙者は17本の紙巻タバコを吸い続けていましたが、調査期間中の喫煙者の死亡率は非喫煙者に比べて男性で2.21倍、女性で2.61倍にもなり、計算すると喫煙者は男性で約8年、女性で約10年も非喫煙者に比べて寿命が短くなってしまうことが明らかになりました。

そして喫煙開始年齢が早ければ早いほど後々の健康リスクが高まっていることもデータから明らかになりました。また今回の研究で喫煙習慣があっても35歳以前に禁煙して喫煙習慣がなくなった場合は喫煙者にみられるほとんど全てのリスクに関して影響がなくなっていることもわかりました。

研究チームは喫煙は健康リスクが高いことは明らかで、喫煙していてもとにかく35歳までには禁煙すればリスク避けられる可能性が高いので、35歳までに禁煙することが望ましいとしています。

医療ジャーナリスト 宇山恵子
BMJ2012年10月25日オンライン版

また、タバコには放射性ポロニウムと物質が含まれていて、内部被曝します。これが癌リスクを高めます。これは福島原発の放射線量より遥かに高く、遥かに危険です。反原発や脱原発を叫びながらタバコを吸う行為は、自己矛盾であることも知っておいたほうが良いでしょう。

タバコには放射性ポロニウムと言う放射能が含まれています。 これはα崩壊するので、α線の被曝は典型的な内部被曝となります。 1日20本の喫煙で胸部レントゲン1枚弱の被曝量と推定されます。