タヒボ: 長期摂取も安全、しかし・・・
タヒボについてはあまり詳しく知りませんでしたが、日本ではプロポリスなどと同様にがん患者に広く摂取されているということです。安全性は確かに大事ですが、もっと大事なのはきちんとしたエビデンスに基づいた効能や効果です。
現在多くの業者がタヒボ茶を輸入販売しているようですが、ホームページ上に効能・効果の表示はあっても、臨床試験などのエビデンスが欠けているものがほとんどです。ブラジル(特にアマゾン)のものを何でも有難がるのも困ったものですね。
抗がん効果を期待して摂取されている健康補助食品「タベブイア・アベラネダエ」(通称・タヒボ)を、がん患者が半年間食べ続けても安全だったことを確認したと、NPO法人代替医療科学研究センター(金沢市)が発表した。医薬品ではなく、食品を長期摂取した臨床試験は国内では極めて珍しいという。
臨床試験は、「医療法人社団和楽仁 芳珠記念病院」(能美市)で鈴木信孝医師(55)=金沢大学特任教授=が実施した。タヒボは南米・アマゾン川流域に自生する植物で、加工後の健康補助食品はプロポリスなどと同様にがん患者に広く食べられているという。
各種がんを患い主な治療を終えた20~70歳代の男女60人に半年間、毎日摂取してもらい、定期的に血液や尿を検査した。その結果、治療のため中断した5人を除く全員が血圧・脈拍数・ヘモグロビン値などは正常のままで、アレルギーの発症や肝臓・腎機能の異常も起こらなかったという。
厚生労働省の05年の調査では、がん患者の44・6%が治療以外に民間療法などを利用。うち96・2%が健康補助食品を摂取していることが分かった。だが、医師にさえ安全性や効果について十分な情報が提供されていない現状があるとして、鈴木医師は「患者から摂取を相談されても判断できない。例え食品でも、今回のような臨床研究をもっと進めてほしい」と製造メーカーや医療機関に呼びかけている。
【2011年8月18日 毎日新聞 地方版】
(2020/09/17追記)
どうやらタヒボというのは「紫イペ」のことらしいですね。紫イペにはエビデンスを持った薬効などは特にありません。紫イペはアマゾンのみではなくサンパウロ州などブラジル全土でみられます。業者によっては、別種の紫イペでアマゾンでしか採れない高級種という謳い文句で販売しているようです。日本から遠くて馴染みのないのをいいことに、もうやりたい放題ですね。